終焉の夜明け
絆の証
疑問を抱えながら
そのメールをみた瞬間、
クスッと笑った。
『愛樹が連れまわしてごめんな。
テスト頑張れよ~』
柚樹のせいじゃないのに
わざわざ謝ってくる優しさが
正に柚樹らしい。
『平気。参加したのはアタシだから。
テスト赤点狙うねっ』
アタシはシャーペンを置いて
3月に買ってもらったばかりの
黒いケータイを握りしめる。
30秒もかからず打ち終わった返信に、
再びケータイが震えたのも
30秒も経たない時間。