終焉の夜明け


「てかさー、」



何をするわけでもなく
ただただ座っていると、


里緒もダルそうに座る。



そして、



「ゆっきーも、純ちゃんも、
リューさんも遅くない?」



目の前の国道を通りすぎる車に
視線を送り、


待ちわびる野郎共の名を囁いた。





ちょうどその時。



――ゴゥンッ ゴゥンッ




腹に響く重低音。

地を震わすほど低く、
機嫌悪い機械みたいなメロディが

聴こえてきた。





「コイツはー……」



里緒はその音に気付き、
目を閉じてメロディを楽しむ。



アタシも彼女にならって
耳をすませた。





そして、



< 8 / 143 >

この作品をシェア

pagetop