終焉の夜明け
アタシはその隣で
樹梨に向けられる
尊敬と好奇の眼に
イライラ……
爪をイジって、折る。
それは、精神が落ち着かないとき
アタシがよくやるクセだった。
"いつから"ってのは
覚えてない程前から
アタシのクセだ。
小学校の時は爪を噛むのも
よくやってた。
でもそれが“キタナイ”の
理解(わか)ってるから、
頑張ってやめた。
──もし、誤って噛んだときは
自らの身体に切り込みをいれ
罰を与えてる……。
無数のアームカットの事は
アタシ以外は知らない事。