終焉の夜明け
やかましく鳴り響いたサイレンに
アタシ等は仕方なく
国道の歩道から立ち去る。
向かってきてた兵隊も
急いで引き返したり、
ケツ持ち隊は、樹梨と
愛樹の単車の四方を
ガッチリ固めてる。
アタシは愛樹のケツに
投げ乗せられて、
"ぐるぐる"とタオルを
顔面に巻かれた――。
顔面にタオル巻くのは
ヘルメットがないから。
顔を隠すのは警察(ポリ)に
写真をとられないようにするため。
なんだかんだで優秀な警察は
すぐに現場に駆けつける。
写真撮られたら、いざって時
証拠にもなっちゃうから、
アタシ等はそれを恐れる。