極上シークレット

「絶対ムリ。だってアタシ、メンバーの顔も名前も全く知らないもん。」

「・・・オマエ、お兄様の仲間くらい覚えとけよな。」

「ムリ。きょーみナイし。」

「でもオマエ、金欲しいんだろ?」



意地悪っぽく覗きこまれて、言葉に詰まる。



そうなの。

したいことがあって、お金が欲しい。



なんせ、お嬢様学校ではバイトなんか許可されてなくて、帰省のロングバケーションしかチャンスないんだよね。

だからバイトはしたいって思ってたんだけど。




「そんじょそこらのバイトよか時給高ぇぞ?」

「う・・・」

「ついでにバイクは俺がつけてやる。」

「えっ!!」





思わぬ申し出に、思わず食いつくアタシ。
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