極上シークレット
「・・・てか、後ろからいきなり抱きつくとか、変質者の定番?」
マリンに言われた『あたふたしちゃってキモイ』って言葉を思い出し、ありったけの根性で平静ぶるアタシ。
「本番前に殴り飛ばされたらシャレになんないんで。」
違う。
抱きつかなきゃイイだけの話でしょ!?
振りほどこうとするより早く、イブキの右手が、そっとアタシの右手を掴んだ。
包み込むように優しく、
だけど強く。
「ったく、単純バカ。あんなん今更言われ慣れてて、一々気にしてたらこの世界じゃやってけねーての。傷つきゃしねぇよ。俺だけじゃなくて、他のメンバーもな。」
あんなのってのはマリンと喧嘩したこと。
確かに、アタシの短気でこんな大問題起こしちゃったんだよね・・・
スミマセン。
肝にメイジマス・・・