極上シークレット

・・・本当は、イブキの気持ちがどうのこうのじゃなくて、アタシが嫌だったんだ。




真っすぐにひたむきなあの子に、何故かすっごく苛々して、腹が立って。


気が付いたら怒鳴ってマシタ。





でも、こんなの優しさとかじゃなくて自分勝手な感情だって分かってるから、





気分悪いんだ。






「あー分かったぁ~。リッカがいないからサミシイんでひょ?」



「だから違うって!つか、何でそこで兄ぃが出てクンの!!」




小躍りしているウサギを睨みつけると、不意に手を取られた。




「・・・コレ・・・・」





シロ君がマジマジとアタシの手を見下ろし呟く。






ゲッ!





さっき街灯殴った手、赤くなって腫れてるっ!?




こないだ鏡殴った時はヘーキだったのに、今回はちょっと打ちどころが悪かった・・・。
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