極上シークレット


場所は近くの喫茶店。



向かい合うは、二股の片割れクン、名前を佐藤優斗というらしい。


・・・なんというのか存在丸ごと平凡。



人畜無害という意味ではイイ人と言えなくもないけど。






「で、誤解って何?」



早速切り出すと、ユートはコーヒーカップを置いて、静かに語りだした。






ユマがイブキのファンにイヤガラセを受けていた事。






アイドルになってからのイブキのファンはさておき。

アイドルになる前、二人が付き合っていた事は地元じゃフツーに知れ渡っていたから。



イブキがアイドルになって地元を離れたのをイイ事に、それまで彼女の所為でイブキに近づけなかった女の子達が逆恨みにイヤガラセしたんだ。







それにユマは結構参ってたのに、イブキに心配かけまいと言えないでいた。


ソレを支えてたのがこの先輩で。


ユートは二人の学校の先輩で、特にユマとは部活も一緒だったから、親しかったらしい。




イブキが目撃した浮気現場ってのも、女の子に苛められてるユマをユートが助けて慰めていたトコロだった――――て。
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