極上シークレット
「オマエ、単純過ぎ。」
余程指輪に見惚れてたのか、イブキが風呂から出たのも気がつかなかった。
ってか、単純て・・・
そんな顔に出てた?
ナニ考えてんのか分からない無表情でアタシの横に座ったイブキがちらっとコチラに視線を向ける。
「最近避けまくってたくせに、ユビワごときで気ぃ許すワケか。」
ぎくっ。
避けてたの、やっぱバレてたんだ・・・。
イブキの言い分は尤もで、ここ最近は用が終わったら直ぐに自分の部屋に引きこもってリビングにいる事なんて殆どなくて。
指輪に気を取られてすっかり忘れてました・・・・。