極上シークレット

真っすぐに見詰めていた双眸がほんの少し苦しそうに眇められた。






「俺はもう、アイツを一番だって思ってやれねぇから。」








イブキの一番・・・・。





自分が言われたわけじゃないのに、ずきっと胸が痛んだ。




イブキは言った後、小さく自嘲的な溜息を吐いた。





「元に戻れないのはアイツの所為じゃない・・・話してみて今はアイツを怨む気持ちなんてマジでこれっぽっちもねぇし、寧ろ、全面的に俺が悪かったって思ってっし。ただ、もう俺の中の一番はアイツじゃない。」


「でもっ・・・・ラジオのアレ、つ、強い子って・・・・」



ユマのことじゃないの?


あれが王子様の演技だったとは思えない。


あんな顔で恋を語るくせに、なんでチガウなんて言うの。


ユマだって、・・・・ずっとアンタのこと思い続けてきたんだと思う。







なのに、何で!?
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