極上シークレット


「・・・それで?」



「そしたら、次の日にはアノヒト不良になってた。」





カザミの言葉を肯定するような不良。



何の申し開きもなく。



出歩いて家には寄り付かなくなったイブキの代わりに残ったカザミは家族に受け入れられた。




コイツもそうあるように、努力もしたんだろうケド。






「・・・バカだよね、あのヒト。とんだお人よし。・・・俺に恩でも着せたつもりかな。」





とある一軒家に辿り着きカザミは足を止めた。



ココが・・・『イブキが自らカザミに手渡した』家。





アイツって・・・なんていうのか、本当にバカだ。





家族を守りたくて、自ら悪役を買って出たの。






バカみたいに、一途。
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