極上シークレット
仕事の都合で兄ぃが事務所で借りてくれたマンションに引き払って、ちょっとはマシになったけど、既に私達の存在は地元で知られ過ぎた。
そんなワケで、アタシはかなり離れたところにある全寮制のお嬢様学校に放り込まれたんだ。
ここなら、誰もアタシが立夏の妹なんて知られてないしね。
お嬢様なら俗っぽいアイドルなんかには疎いでしょ?・・・なんて考えは甘かったみたいだけど・・・。
念には念を入れて、髪の毛を纏めて眼鏡を掛けて。
今時、膝下のスカートってどーなのよ、と突っ込まざるを得ない白いワンピース型の制服を着用すれば
お嬢様に見えるかどうかは定かではないケド、アタシだって看破するヤツはまずいない。
はぁ・・・・
青春真っ盛りに、こんなダサイカッコウしなきゃいけないのも全部バカ兄ぃの所為なんだからねっ!!!
ついでに、人種違いと言わざるお嬢様に囲まれて顔面神経痛手前の笑顔を維持しなきゃなんないのも、
かなりお高い勉学に泣き泣きついて行くのも
ぜーんぶぜーんぶっっ、兄ぃの所為なんだからっっぅ!!!!
尤も、親はアタシを規律正しいお嬢様学校に放り込めて有頂天だけど・・・。