極上シークレット

「ち、ちがっ、これは、これにはワケがあって・・・!!」




「おーようやく帰ってきたか。さて練習すんべ。」



大混乱のアタシを余所に兄ぃは悪びれた様子もなくそう言った。



違うっ。


ここはなんかフォローすべき場面だっての、兄ぃのバカッ!!






「いやぁ、禁断の扉開いちゃったかと思った~。」

「禁断とか言うなっ!違うからっ!!」


呑気に胸を撫で下ろすウサギに言い返す。

その横で秋良ちゃんがにこっと笑う。




「にしちゃすんごい情緒たっぷり~?」


「んなワケないでしょ!!」


「・・・でも、最近リッカにつきっきり・・・」


「そ、それは・・・・」






シロ君の突っ込みにチラッとイブキを見る。









イブキの元カノの話を口止めする代わり


・・・だなんて、言えない。
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