『若恋』榊の恋【完】
キス。
まだ子供のひかるちゃんにするキスは軽くてすぐに離れることができるものばかりだった。
深いキスは数えるほどしかなかった。
でも今は―――
「んっ、ん、榊さん…」
息を吸うことも許さず苦しげに喘ぐひかるちゃんを離さない。
息を乱してるひかるちゃんの頬にもキスをしてうなじにも触れた。
うなじから首、胸元にくちびるが下がっていく。
ひかるちゃんを抱き締めていた両手はひかるちゃんの上着の下に伸びていた。
「…ん、さか、きさん」
頬をピンクに染めて潤んだ瞳で見上げる。
―――ひかるちゃん
―――抱きたい