『若恋』榊の恋【完】
滅茶苦茶にしてしまいたい。
壊してしまいたい。
その反面触れてもいけないと思った。
体を沈めたままひかるの震えが治まるのを待つ。
「ひかる」
「…大丈夫」
律動を始めるとひかるの破瓜の血が吹き出した。
「…やめないで…、…っ」
背中に腕を回して必死でしがみつくひかるを全身全霊で愛する。
自分の浴衣も乱れて半分脱げていた。
「っ、」
今すぐにでも昇天しそうだ。
「―――ひかる」
ひかるのしがみついた指先が背中に爪を立てた。
「っ、」
律動は激しくなり、そしてひかるが力を失い、しがみついていた指が離れた。
ドクンドクン
脈打つものを引き抜いた。
「ひかる」
―――今夜ひとつになった。
女になる儀式を終えて、ひかるが自分のものになった。
太ももに流れ出る鮮血。