『若恋』榊の恋【完】
「一也は目を覚ましますよ」
「うん」
「目を覚まして、なんで病院にいるんだ?って不思議がるかもしれません」
「うん、そうかも」
「目を覚ました時にひかるが泣いてたら、一也が心配する」
「うん、そうだね。一也さんは心配性だから」
「だから―――」
一也はきっと目を覚ます。
このまま逝くなんて許さない。
目を覚まして、そして若やみんなを見て笑うんだ。
「ひかる。笑って」
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