『若恋』榊の恋【完】
頬にくちづけし、涙を拭う。
ひかるのカーディガンを脱がせワンピースのボタンを外した。
灯りを消して窓から差し込む月の光だけの中。
白く浮かび出るひかるに触れた。
「さか、き、さん」
くちびるが触れるだけのキスを何度も繰り返す。
「愛してます」
柔らかな胸から鼓動が響く。
喘ぐ吐息は、より一層ひかるを求めさせる。
「あっ、」
ぴくん。
ひかるの顎が上がる。
「ひかる、」
ひかるが苦しまないようにゆっくりと押し入れる。
ぴくん。
内がキュッと反応を示して吸い付いた。
「くっ」
壊してしまいそうになって理性で封じ込める。
「……いいよ、さかき、さんなら」
組み敷いた下から華奢な腕が伸びてきてしっかりと首にくちづけた。
「榊さんなら」
いいよ―――