『若恋』榊の恋【完】
タバコを燻らせて煙の中、ひかるちゃんを見つめる。
「わたしが誰を好きだとしてもひかるちゃんには関係ないでしょう?」
突き放すような言い方をわざとしたのにひかるちゃんには通じない。
「関係なくない、わたし榊さんが、」
「その先を言ったらわたしも男ですよ。どうなっても責任は持ちませんよ」
「いいんです。わたし榊さんが好きです。お姉ちゃんの身代わりでいいから…だから」
「中学生だから女じゃないってことではないんですね。
どうなってもいいんですか?わたしは小学生だろうが中学生だろうが抱けますよ。
それでもいいんですか?」
残酷なことを言ったら諦めてくれるだろうと思ったがひかるちゃんには効果がなかった。
「身代わりでいいから。だから榊さんの側に」
―――いさせて。
「ダメだと言ったら?」
「それでも好きです」
「誰も愛せないと言ったら?」
「わたしがその分愛します」
「!!」