Gleam -ドリームキャスト!-
しばらく号泣していたエリサが急にはっとなる。

考えをゆっくり頭の中で一周させ、顔がどんどん蒼白になってきたがもう一周巡らせる。

そして、左手でバルトの右手を掴んで呟いた。

「バルト・・・最後まで・・・おれの手を離さないでくれる・・・?」

バルトは微かに頷き、その手をぎゅっと握り返す。

傍にいたい人の傍にいることができる・・・なんて幸せなことだろう。
エリサは穏やかな気持ちで微笑むと、右手を胸に、ブローチの代わりにつけた大きなリボンに静かに添えた。


 そこからは、一瞬だった。

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