Gleam -ドリームキャスト!-
そしてあたりが薄暗い森に戻ったあと、カズアの頬にそっと手が触れた。
驚いて目を開いてみる。

「カズア・・・」

そこには目を潤ませたユナの姿があった。

「ユナ!」

カズアは溢れる涙を止められず、止めようともせず、目の前の少女を深く深く抱きしめた。

バルトは一瞬笑顔になったが、隣を見て、後ろを見て、まわりを一周見渡してみた。
嫌な予感がした。そして気付いた。

エリサは、どこにもいなかった。

全身から血の気が引いていった。
そのまま何もできず立ち尽くしていたが、カズアに声をかけられる。

「エリサは・・・もういないよ」

「えっ・・・?」

とてつもない衝動に駆り立てられた。
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