Gleam -ドリームキャスト!-
バルトはきっと体勢を立て直すと、自分の血をキルに向かって振りまいた。
一時的だが視力を奪うことができた。
その一瞬の隙をついて、自由な左手で印を結ぶ。

「ディザスターッ!」

激しく渦巻く風、切り裂くように飛ぶ岩、吹きつけてくる嵐。

それでもキルが動くのが見えた。

「ぐっ・・・おまけだ! テンペストッ!」

あたりを物凄い暴風雨が舞った。
その風圧は、そばで見ているカズアも立っているのがやっとの程だ。

そしてそれが消えたとき、キルの姿も消えていた。

「はあっはあっ・・・くそ・・・てめえ! エリサを返しやがれっ!」

「キルを一人で倒してしまうとは・・・」

いささか驚くような表情の闇王に、バルトはまだ血の滴る腹を押さえたまま敵意を剥き出しにした。
ユナがバルトの元へ駆け寄る。

「バルト・・・大丈夫・・・?」
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