Gleam -ドリームキャスト!-
お互いの生い立ちなど語り合いながら打ち解け歩いていたが、森の出口近くまで辿り着くころ、ふとカズアは落ちていた樫の木の枝を踏んでしまう。乾いた音が森に響く。
そうしてカズアはその場に立ち止まった。

バルトは気付かず二、三歩進んでしまったが、振り返るとカズアはぼうっと樫の枝を眺めていた。

「どうした、カズア?」

「いや・・・」

視線をそらしたまま答えるカズアに、バルトは優しげに目を細めた。

「気になるんだろう、彼女のこと」

「そんなわけじゃ・・・」

首を横に振る。


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