Gleam -ドリームキャスト!-
扉にぴったりくっついて外の様子をうかがう。
二人分の足音が、右から左へ駆けて行ったのが聞こえた。

そして彼らの話し声もはっきりと聞こえた。

「本当に王女様を捕まえたらしいぜ。まさかこんな無防備なとこにいるとはな」

「さっさとトンズラこくってさ。急ごうぜ」

ユナが捕まったことに間違いはなかった。この船に他に乗組員はいない。

しかし、王女と言っていた?

バルトがカズアを見上げる。

「王女・・・ユナのことか?」

「ユナはずっとチコリで暮らしてきた、王女なんて人違いだ・・・。いや・・・」

カズアは首を振り、記憶を探る。
さらさらの青い髪を伝い、汗が滴って床に落ちた。
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