七色ライラック
そんな彼女の姿が、最後に見たときよりもずっと小さく見えて。
(…どうしよう…)
俺が傷付けたとわかっているのに。
やっと見ることの出来た目の前の彼女が愛しすぎてたまらない。
「貴方!美桜に一体何の用!?」
向き合ったまま二人して黙り込む俺と彼女に痺れを切らしたのか、あの友達が声を上げた。
そして彼女を守るように俺の前に立ちふさがる。
こちらに向いているのは明らかに俺をよく思っていない顔。
彼女に近付けたくないって思いがひしひしと伝わってきた。
気持ちはすごくよくわかる。
俺がその立場だったら、俺みたいな男絶対に近寄らせたくない。
でも、やっと会えたんだ。
俺だって彼女を逃すなんて絶対に出来ない。