七色ライラック




あの制服は謂わば女子中学生の憧れで。好感度もいい。


…俺らみたいな紅南生以外からは。


因みに俺はあの制服が好きだ。


寧ろあれは彼女が着るためにあるんだと本気で信じてる。



というかそれより…




(…お前ら、まじで見んな)




友人に対してとても失礼かもしれないが、彼ら(特に真人と直樹)に見られるとその視線で彼女が汚れるような気がして仕方ない。


本気でやめてほしい。

見るな、本当に。


口には出さなかったものの顔には出てしまっていたらしく、隣にいた雪から"お前怖い"と言われた。


あれ、俺のポーカーフェイスどこいった。



そんななかふいに聞こえてきたのは彼女…ではなくその友達の声で。




< 23 / 244 >

この作品をシェア

pagetop