七色ライラック




「だって紅南だよ?イメージ良くないじゃん」




その言葉に真人と直樹が反応したのがわかった。

雪は特に気にした様子もなく携帯を弄ってる。



"イメージが良くない"



それは言われ慣れた言葉だった。


しかもこれに関しては仕方ないことだと思う。


実際、楽しいけど"良い"学校だとは思わない。

サク女に比べたらもう泥みたいな学校だって自覚あるし。

喧嘩ばかりなのも事実だ。


喧嘩が強いといわれる奴も多くて、それに憧れて入ってくる奴らもいる。


まぁ、俺は家から一番近くて行ける学校が紅南だったから決めたんだけど。


周りの評判なんてそんなもんだろ。

間違ってはいないし。



そう、思ってたのに。




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