七色ライラック




ずっと繋いでいたいと思う。


そんな想いを込めてぎゅっと繋いだ手に力を入れれば、彼女の細い指もまた俺の手を握り返してくれた。


それが嬉しくて、恥ずかしくて。

隠すように前を向く。


そんな小さなことだけで顔が赤くなってしまう俺たち。

まだまだこれからの俺たち。


知らないこともたくさんあって、回り道もするだろう。

でも絶対に幸せにすると誓うから。

どうかずっと、隣を歩いていてほしい。




「少しだけ、遠回りして帰りませんか?」




まずはそんなところから始めてみよう。


そんな俺の小さな誘いに、彼女は俺を魅了する笑顔を浮かべた。




二人の影が繋がった夕焼けの綺麗な月曜日のこと。








Happy End!

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