ロールキャベツ男子の誘惑。
「ご、ごめんね。別に…後つけてたわけじゃなくて…」
「じゃあ、どうして?トンネルの道の方が近いじゃん」
あ、やばい。
もう何も言い訳できないじゃんか…
凛とした表情であたしを見つめる片桐くん。
その瞳からは何も読み取れない。
ミカコ覚悟決めなさいよ。
もう十分頑張ったんだから、いいじゃない。
告げても。
真っ赤な顔を上げて、真っ直ぐに彼を見た。
そして、大きく息を吸う。