あなたはケイサツカン様☆
ちょうど車の光で一瞬見えたタイチ君の顔は
少しだけ怒った顔をしている。
「お前、泣いてんの?」
「な、ないてなんか..」
「泣いてんじゃん」
そう言うと
ふわりと手が伸びてあたしを優しく抱きしめた。
違うのに。
あたしが傍にいて欲しいのはあなたじゃないのに。
だけど今のあたしにはそれを止める事は出来なくて。
何て最低なんだろう
そう思いながらも
震える手をタイチ君の背中に回して
あたしはきつくきつく抱きしめた。
龍平さんを
他の人を想いながら....