番外編 わがままトリュフ
でも、あげちゃおっかな…
ほしいみたいだし
「いいで「それ、俺の」」
いいですよって言おうとしたら背中に感じた誰かの温もり
あたしを後ろから抱きしめてるから顔が見えないけど、
「りゅう?」
いつの間にかあの男の人はいなくなってた。
手元にあったチョコはいつの間にか琉の手の中
琉はギュッて抱きしめる力を強くする。
「…これ、俺にくれないの?」
「へっ?」
「俺にちょーだいよ…。」
耳元でする琉の少し掠れた声に胸がキューッてなった
「琉、もしかしてヤキモチ…?」
琉の方に体を向ける。
顔真っ赤だよ、琉。
「琉、いっぱいチョコレートもらってたから
あたしのチョコレートなんていらないじゃん…。」
そう呟くとまた抱きしめられた。
「俺は咲のチョコがほしい。
咲のやつしかいらねぇよ。」
あぁ、ほんとあたしは素直じゃない
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