天神学園の奇怪な面々Ⅴ
「大体幽霊の俺より怖い生徒指導って何やねん。有り得へんやろ、そんなん」

もう逃げるのも馬鹿らしい。

ズボンのポケットに両手を突っ込んで、チャーリーは文句を垂れ流し続ける。

「ほんまやったらな~俺がポルターガイストやら火の玉かまして、あの龍娘いう先生キャーン言わしたるとこやねん。でもほれ、アレやん?俺フェミニストやん?女の子には優しぃしたるやん?どんなにキッツイ女でも、やっぱ手加減してやらなあかんしな」

まるで『本来ならば龍娘など赤子の手を捻るが如く敗北させられる』とでも言いたげな言い草だ。

まぁ、この場には仲間も龍娘本人もいない。

誰もチャーリーの発言の真偽を確かめようとする者はいない。

まさに『言うとけ言うとけ』状態。

どんなにビッグマウスをぶち上げようと、彼を咎める者はいなかった。

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