天神学園の奇怪な面々Ⅴ
天才と称される生徒はこの学園にも何人かいるが、疾風も間違いなくその『天才』に数えられる一人だった。

普段は役に立つのか立たないのか首を傾げるようなものばかり発明しては、校舎の破壊に精を出す近所の迷惑な人的な存在。

だが1年生の時に、大企業からも注目を集めるほどの画期的な発明をする。

パワードスーツ。

介護や救助活動用に開発したもので、耐熱、耐寒、耐衝撃に優れた軽量装甲と、身につけるだけで誰でも高い筋力を得る事のできる補助モーターで構成された機械の鎧だ。

各国の警察や救助隊から問い合わせが殺到し、瞬く間に疾風の名は知られるようになった。

そのパワードスーツは、現在特許出願中である。

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