天神学園の奇怪な面々Ⅴ
「御雷、お前も私の邪魔をする気か?」

「こう見えても仲間は大事にする方でね。発明に他人の助力ってのは不可欠なんだ。そして発明ってのは人間の暮らしをよりよい方向に導く為にある」

そう言って疾風は再びヘルメットを被る。

…作動し始めるパワードスーツ各部の計器類。

ヘルメットバイザー部が人間の目のように光を放ち、胸部にあるエネルギー残量を示すゲージが発光する。

80年代に人気を博した、某宇宙刑事のような様相だ。

「残念ながら装着は手動でね。0.05秒で蒸着完了って訳にはいかないが」

一歩踏み出す、パワードスーツを着た疾風。

思った以上に動きはスムーズだ。

ロボット然とした印象は受けない。

「コイツは俺自ら戦闘にも耐えうるように改良した特別製だ。如何に完璧超人の先生でも、油断していると痛い目に遭うぜ?その特徴は…」

「その両腕の装備か?」

パワードスーツ右腕部の12連装杭打ち機、左腕部のターボジェット掃除機に注目する龍娘。

「違うね…この改良型の最大の特徴は…」

ヘルメットの中で疾風がクワッ!と目を見開く!

「そのボディカラー!一般に売られている物とは違う白銀!限定色だぜ!」

「戦闘とは関係なかろう」

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