天神学園の奇怪な面々Ⅴ
ヘルメットの下で、疾風が笑みを浮かべているのが見えるようだった。

「どうだ、『サイクロンバキューム』の威力は!」

「…さいくろん…ばきゅーむ?」

動きを封じられたまま、龍娘がキョトンとする。

「これはターボジェット掃除機ではないのか?」

「そんなダサい名前じゃかっこ悪いだろ!このパワードスーツに装備した瞬間、『サイクロンバキューム』という名前に変わったんだ」

熱っぽく語る疾風。

…龍娘にしてみればどうでもいいのだが。

「流石に先生は女だ。半分程度のパワーで勘弁してやるぜ」

疾風はパワードスーツを装着したままの右拳で、身動きの取れない龍娘にパンチを放つ!

「サンダーハリケーンッッ!パァアァアァンチッ!」

まるでロボットアニメの必殺技のようだ。

疾風の魂の叫びと共に右ストレートが放たれた!

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