天神学園の奇怪な面々Ⅴ
それはさておき。

(威力は油断ならんな)

体勢を立て直しながら龍娘は考える。

あのパワードスーツ、大した出来だ。

二十年以上もの年月をかけてようやく身につけた龍娘の中国拳法の技を、あのパワードスーツは簡単に凌駕してしまう。

疾風の天才ぶりをまざまざと見せ付けられた気分だ。

「オラ先生!立ち止まってると…!」

疾風が左腕のサイクロンバキュームを作動させる!

またも強烈な吸引力で動きを封じられてしまう龍娘。

「もういっちょ食らえ!」

疾風は右拳を振りかぶる!

「サンダーハリケーンッッッ!パァアァアァアァアンチッッ!」

熟練した格闘家と比べても遜色ない威力の右拳が、またも龍娘の体を吹き飛ばした!

今度はしっかりと防御したものの、その防御した腕が痺れるほどの威力!

「くっ…」

顔を歪め、龍娘は歯噛みした。

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