天神学園の奇怪な面々Ⅴ
倒れたまま呼吸を荒げ、立ち上がれない龍娘。

対する疾風も、身につけたパワードスーツが極端に重く感じられるほどに疲弊していた。

浸透勁を龍娘に使わせるまで追い詰めたのは見事だが、これ以上の戦闘は彼にも不可能だ。

「くそ…龍娘先生に土を付けられると思ったのに…!」

重々しく足を動かし、疾風は踵を返す。

何とか時間稼ぎはできた。

これ以上は欲を出さずに退くべきか…。

しかし、己の発明に確かな手応えを感じながら。

疾風はこの場を離脱するのだった。

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