天神学園の奇怪な面々Ⅴ
「…う…」

どうやらしばらく気を失っていたらしい。

龍娘は意識を取り戻す。

浸透勁による体力の消耗、疾風の攻撃によるダメージ。

生徒に対する指導とは思えないほどの激戦だった。

どこの世界に、ここまで命懸けの戦闘を繰り広げる生徒指導がいるだろうか。

流石は常軌を逸した天神学園といったところか。

(いつまでも休んではいられんな…)

ゆっくりと身を起こそうとする龍娘。

と。

「動かない方がいいですね」

透き通るような声が聞こえた。

「疾風君との戦いで随分『時間』を費やしています。無理をすると更に『時間を浪費』してしまいますよ…?」

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