天神学園の奇怪な面々Ⅴ
龍娘が訝しげな顔をする。

「寿命…だと?」

「ええ」

目を細めて頷く舞白。

「私のこの懐中時計は目の前の人間の寿命を示します…寸分の狂いもなく、正確に…そしてその『時間』がなくなった瞬間…」

彼女は緩やかに、首を斬るジェスチャーを見せた。

「私は職務を果たします」

「……」

驚いた。

ここにも一人、『神』がいた。

「一つ問うていいか?」

「何なりと」

制服のスカートをチョイと摘んでお辞儀をする舞白を、龍娘は畏怖に満ちた視線で見つめた。

「お前もアスラ神群の一人か?」

「いえ…」

緩々と首を横に振る舞白。

「アスラ君はこの学園の有名人ですから…存じてはいますけれど、直接面識はありません。だって…」

舞白の表情に、ゾッとするような冷笑が浮かんだ。

「私は神は神でも…『死神』ですもの…」

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