天神学園の奇怪な面々Ⅴ
驚きを隠せない龍娘に。

「おっらぁっ!」

頭突きを繰り出す葉月!

龍娘が咄嗟に後ろに飛んだ為に命中はしなかったが、意表を突くには十分だった。

その間に、仲間達は次々と校門を潜る。

葉月以外の生徒は、全員学園敷地外に出てしまった。

「天神学園の完璧超人も、伝説が終わっちまったな」

「くっ…」

葉月の言葉に悔しげに歯噛みする龍娘。

「調子に乗るなよ…?…校則を破って…正しくない事をやってのけて勝ち誇ったつもりか?」

「俺達の方が正しいなんて言うつもりはねぇよ。善悪で言やあ、あんたの方が正しいに決まってる。んなこたぁ偉そうに説教されなくたってわかってんだよ」

新しい煙草をポケットの中から取り出し、葉月は火を点ける。

「だが…たった一度の間違いであっさり切り捨てる…あんたのやり方はそうなのかい?」

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