天神学園の奇怪な面々Ⅴ
スキンシップ。

その言葉に龍娘が激昂する!

「我が拳法を…愚弄するな!」

間を与えず、影さえ残さぬ連続蹴り『無影脚』!

だがその連続蹴りに。

「こうか?」

葉月は見様見真似で同じ連続蹴りを合わせる!

本能と天性の才能のみで一流の武道家を手玉にとれる。

それが葉月の強さであり、彼の類稀な個性であった。

「生徒をビビらせるあんたの拳法も、俺には通用しねぇよ」

…正確にはそんな筈はない。

龍娘の技は超一流の武道家をも凌駕するのだ。

如何に才能があるとはいえ、まともに武道を習得していない葉月は、肉体の鍛錬が出来ていない。

蹴りの打ち合いで、足に負荷がかかっている。

それでも。

「俺にはあんたの技は効かねぇ…」

葉月は表情一つ変える事なく、気丈に言ってのけた。

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