天神学園の奇怪な面々Ⅴ
長い黒髪を両サイドでシニヨンにした、赤いチャイナドレスの美女。
名を李 龍娘(り ろんにゃん)という。
この学園の生徒達の間では、『天神学園の完璧超人』の方が通りがいいだろう。
天神学園生徒指導であり、達人という言葉では形容し足りないほどの中国拳法の使い手。
その腕前は人間のみならず、ロボット、人外、超常的な力を持つ生徒達が所属するこの学園でも畏怖されるほどだ。
そんな龍娘が、小さく溜息をつく。
「いい加減に口を割らんか、丹下」
「御免だね」
せめてもの抵抗。
龍娘を睨みながら龍太郎は言い放った。
「仲間を売るなんて俺は絶対にしねぇ。そんな真似するなら俺一人退学になった方がマシだ」
…仲間を庇う為に絶対に屈しないか。
その意気やよし。
「ならば城山はどうだ?」
龍娘は小夜の顔を見ようとするが。
「……っ」
表情に出やすい小夜は、仲間を庇う為に慌てて龍娘から視線をそらした。
名を李 龍娘(り ろんにゃん)という。
この学園の生徒達の間では、『天神学園の完璧超人』の方が通りがいいだろう。
天神学園生徒指導であり、達人という言葉では形容し足りないほどの中国拳法の使い手。
その腕前は人間のみならず、ロボット、人外、超常的な力を持つ生徒達が所属するこの学園でも畏怖されるほどだ。
そんな龍娘が、小さく溜息をつく。
「いい加減に口を割らんか、丹下」
「御免だね」
せめてもの抵抗。
龍娘を睨みながら龍太郎は言い放った。
「仲間を売るなんて俺は絶対にしねぇ。そんな真似するなら俺一人退学になった方がマシだ」
…仲間を庇う為に絶対に屈しないか。
その意気やよし。
「ならば城山はどうだ?」
龍娘は小夜の顔を見ようとするが。
「……っ」
表情に出やすい小夜は、仲間を庇う為に慌てて龍娘から視線をそらした。