天神学園の奇怪な面々Ⅴ
分かれて行動を開始する三人。

リーニアとチャーリーを見送りながら。

「何か…鬼ごっこみたいだなぁ…」

璃月は緩々の感想を漏らす。

やはり状況がわかってなさそげ。

この鬼ごっこは、捕まれば最悪退学という罰ゲームがついてくるという事が理解できていないようだ。

思えば龍娘に目をつけられた生徒の中で、唯一璃月だけが『生徒指導に要注意人物として警戒されている』という自覚が薄い。

雲雀や疾風は生徒指導の目を盗みつつ、自分のしたいようにしているのだが、璃月に関しては『ブラックリストに載っている』という意識さえ欠落している。

要するに天然なのだ。

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