天神学園の奇怪な面々Ⅴ
その時だった。
「りっちゃん!」
コンクリート塊が飛び交う戦場のようなこの場に似つかわしくない、透き通るような声。
その声に。
「え…」
パニックに陥っていた璃月も我に返り、声のした方を見る。
「落ち着いて。私が来たからもう安心だよ」
そう言って声の主は、優しく璃月に語りかける。
「ここは私が引き受けるから。りっちゃんは先に逃げて?ね?」
「う、うん…」
冷静さを取り戻し、しかし狐につままれたような顔をして。
璃月は廊下を走り始めた。
「有り難う…アリスカ先輩」
「りっちゃん!」
コンクリート塊が飛び交う戦場のようなこの場に似つかわしくない、透き通るような声。
その声に。
「え…」
パニックに陥っていた璃月も我に返り、声のした方を見る。
「落ち着いて。私が来たからもう安心だよ」
そう言って声の主は、優しく璃月に語りかける。
「ここは私が引き受けるから。りっちゃんは先に逃げて?ね?」
「う、うん…」
冷静さを取り戻し、しかし狐につままれたような顔をして。
璃月は廊下を走り始めた。
「有り難う…アリスカ先輩」