天神学園の奇怪な面々Ⅴ
と。

「生徒会長、ここにいらしたんですか」

生徒会の役員だろうか、月に近づいてくる男子生徒。

「それでは失礼します」

丁寧にお辞儀して、龍娘の横を通り過ぎていく月。

「今回の生徒総会についてなんですけど…」

「ええ、生徒会室で話は聞くわ」

歩きながら話をする二人。

「でも…」

男子生徒の声が龍娘の耳に届く。

「生徒会長、『もうお帰りになった』って聞いてたのに…まだ学園に残っておられたんですか?」

「!!」

その台詞に、瞬時に龍娘が振り向いた瞬間!

「おりゃあっ!」

月…の姿をした雲雀の飛び回し蹴りが、龍娘の頭上を掠めていく!

やはりこの月は雲雀の変装だったのだ。

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