天神学園の奇怪な面々Ⅴ
「うぐっ!」

つんのめって廊下に倒れる龍娘。

「駄目じゃん先生、罪もない生徒に殴りかかっちゃあ」

狡猾な笑みを浮かべる雲雀。

変装を繰り返す事で龍娘に疑心を抱かせるとは。

雲雀はなかなかの策略家だ。

「小賢しい真似をしおって…」

芽々をその場から退避させ、歯噛みしつつ立ち上がる龍娘。

「喧嘩を売るなら正々堂々とせんか!」

「そうね…もう鬼ごっこも飽きたし…」

ペロリと舌なめずりして。

「正面から挑んでみようかな」

雲雀は不敵に笑った。

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