天神学園の奇怪な面々Ⅴ
そのまま、トンと。

リーニアは龍娘の蹴り足の上に舞い降りる。

どういう魔法なのだろう。

蹴り足に乗られても、全く重さを感じない。

「少し力量に差がありますか?『変身』しない方がよかったかしら?」

「ぐっ…愚弄するな!」

リーニアを蹴り足に乗せたまま、龍娘は連続蹴り『無影脚』を放つ!

残像が見えるほどの高速の蹴り。

しかしそれさえもリーニアには掠める事すらない。

「もう少しいい勝負が出来ると思ったんですけど…」

フッ、と。

龍娘の視界からリーニアの姿が消えた。

高速の動きで移動したのだというのは理解できる。

だが目で追えない。

動きが全く見えない!

変貌したリーニアの動きは、人間の動体視力の限界を完全に凌駕している!

「ちっ…どこに…!」

素早く視線を走らせる龍娘の努力も虚しく。

「やっぱり白くて綺麗…先生のうなじ…」

三度目。

またもリーニアは龍娘の背後を取っていた。

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