炭坑の子供たち(1)
 だが、マンモスの方が、みんなよりも一足早く

大人の階段を登ったのだと知るのは、ずっと後の事である。

マンモスのナニも立派だったが

みんなに「13ピヨピヨ」と呼ばれるおやじが来ていた。

何でも、噂によると

おっ立てたアソコに、ヒヨコが13匹乗ったそうで

一応、2つ折りにしたタオルで、前を隠した積もりでも

先っちょが、タオルの下からはみ出していた。

よく若者が、そのおやじを見つけては

「おいさん、俺に半分分けてくんない」

と、言ってからかっていたが

「大きゅうても、いい事なんて、いっちょんありゃあせんぞ」

と、しみじみと語り聞かせていた。

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