炭坑の子供たち(1)
遊びといたずら
坑内に下がっていた人達が、やって来るのは、大体夕食前である。
炭塵で真っ黒になった体は、おおまか会社の風呂で流して来るが
今度は、本格的に入りに来るのである。
この時、小さな子供のいる人は
子供の手を引いたり、肩車なんかでやって来る。
額に両手を置かせているが、もし外れて後ろにのけ反っても
しっかりと両足をつかんでいるので、大丈夫である。
その坑夫達が風呂に来て、共通してやる事があった。
それは、タオルの先っちょを、コヨリみたいに細くして
鼻の穴に差し込んで、きれいに掃除をするのだが
そのタオルの先は、真っ黒になっていた。
それだけ、坑内の空気は汚いのであろう。
その動作を、子供達も真似ていた。
そして、もっぱら、プロレスか野球の話ばかりしていた。
炭塵で真っ黒になった体は、おおまか会社の風呂で流して来るが
今度は、本格的に入りに来るのである。
この時、小さな子供のいる人は
子供の手を引いたり、肩車なんかでやって来る。
額に両手を置かせているが、もし外れて後ろにのけ反っても
しっかりと両足をつかんでいるので、大丈夫である。
その坑夫達が風呂に来て、共通してやる事があった。
それは、タオルの先っちょを、コヨリみたいに細くして
鼻の穴に差し込んで、きれいに掃除をするのだが
そのタオルの先は、真っ黒になっていた。
それだけ、坑内の空気は汚いのであろう。
その動作を、子供達も真似ていた。
そして、もっぱら、プロレスか野球の話ばかりしていた。