Reminiscence
「だが……」
ランジェはどこか遠くを見つめるように呟いた。
「もう、赦してもいいのかもしれぬ。精霊として、王として、私は変わるべきなのだろう」
「王?」
フェンが呟くと、ランジェはしまったとでも言いたげに顔をゆがめた。
「忘れろ、と言いたいが、フェンには言うべきかもしれぬな。もっとも、あの人間は気づいているようだが……。私の名を覚えているか」
「ランジエ=シエンクロウ=メギ、よね」
「シエンとは古代語で精霊を指し、クロウは王を指す。私は月光草を守護するための精霊王だ」
ランジェはどこか遠くを見つめるように呟いた。
「もう、赦してもいいのかもしれぬ。精霊として、王として、私は変わるべきなのだろう」
「王?」
フェンが呟くと、ランジェはしまったとでも言いたげに顔をゆがめた。
「忘れろ、と言いたいが、フェンには言うべきかもしれぬな。もっとも、あの人間は気づいているようだが……。私の名を覚えているか」
「ランジエ=シエンクロウ=メギ、よね」
「シエンとは古代語で精霊を指し、クロウは王を指す。私は月光草を守護するための精霊王だ」