Reminiscence
「師匠……」
「言っただろう。夏までにお前を一人前にすると。あとは、仕上げだけだな」
「仕上げ?」
「こいつだ」
旅人は未だフェンに動きを封じられてる男を指差した。
「約束をしたんだ。フェンがこいつに勝てたら、技を教えるようにってな」
「応、そんなわけだから、よろしくな嬢ちゃん。アサシンの技、しっかり教えてやる」
男はひらりと身軽に棍から逃れると、窓から飛び降りた。
慌ててフェンが窓に乗り出して下を確認すると、既に男は消えていた。
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